高専数学まとめノート@はてなブログ

解法のエッセンス。数学のトピックス。

”版”の変化を知ろう ~編入数学/徹底演習第3版の発売から~

第3版が出る!

編入試験の数学対策におけるバイブルの1つ、『徹底演習』の新装版が発売されるようです!!Amazonでは、↓このように予約が始まっているようです。

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

第1版が2005年2月、第2版が2006年12月の刊行だったようなので、丸7年ぶりの新装版ということになります。(これに合わせた刊行なのかは定かではありませんが、)『高専の数学』シリーズの新装版を1年生から使っている学年が4年生になり、みなさんが編入試験対策に取り掛かるタイミングに刊行、と捉えることもできますね。


さっそく森北出版の公式サイトをチェックしてみましょう。このような変更が行われるようです。

【改訂のおもなポイント】
・問題ラインナップを更新:普遍的な問題は残しつつ,多くを近年の出題に入れ替えた.
・バランスに配慮し各章を再編:とくに線形代数の章では,
 近年出題されることの多い「ベクトル空間」に関する内容を追加した.
(※引用元に強調無し) 

本の版が変わるということは、時に、大きな変更を伴います。章組みが変わらなくても、その内容や置かれているモノがごっそり変わっているなんてことも大いにありえます。特に今回の改訂の1点目に『多くを近年の出題に入れ替え』とありますから、演習問題については大規模な見直しがあったのでは?、と思っています。より編入の現状に即したものになっていると期待ですね。


さて、今、手元には高専4年当時に購入した第1版と、最近になってこのブログの開設に合わせて購入した第2版があります。良い機会ですので、それらの違いを見て第2版から第3版の変化を予感してみましょう。

第1版と第2版の違いから

比較のために、同じ内容のページを開いてみます。
(行列の、『1次変換』の項目を開くことにしました。)
こちらが第1版。

こちらが第2版。



まず、本を開いて気付くのが体裁の大幅な変化です。例題の網掛け処理や文章間の余白の拡大などによって、ぐっと読みやすい見た目になってます。
次に演習問題をさっと見てみてると、第2版では、第1版の内容に少し問題が追加されている、ということが見て取れます。(上の画像の左のページを見ると、京都工芸繊維大の過去問の下に東工大の過去問が増えていますね。)


が、しかし、目次のページ数に注目してみると…


各章の始まりのページが第2版の方が早くなっていますね。(例えば、第1版の複素数は100ページからなのに対して、第2版では95ページから。)つまり、第1版に比べて余白も広くなって問題も増えたのに、第2版の方が各章のページ数が減っているということになります。
…不思議です、なぜでしょう?
その答えは、各項の例題にあります。こちらの問題を見てみましょう。
こちらが第1版の例1.5。

こちらが第2版の例1.5。

同じ内容で解説の分量に相当の差がありますね。第1版で紹介されている計算テクニックが丸ごと削除になっています。(ちなみに、ほかの問題でもこのテクニックを使う記述が丸々削除になっています。) このように、例題の説明や図が一部削除になったことでページ数が減った様です。これは恐らく巻末に確率の章を追加するための措置でしょう。版が変わるとページ数・紙面構成の制限によって、その内容が少しずつ削られていくこともあるようですね。


と、このように、第1版とそれから1年数か月後に刊行された第2版ではこれだけの変化がありました。第2版は『確率を追加しました!』ということがアナウンスされましたが、そのことが他の章の解説やページ構成にも大きな変化をもたらしています。
さて、『問題を入れ替えます!』とアナウンスされ、第2版の刊行から丸7年経って登場する第3版。大なり小なり変化はあれど、きっと編入のバイブルであることに変わりはないでしょう。編入を考えている学生の皆さんは是非ともチェックを!!

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

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余談として:編入対策の第一歩を踏み外した思い出

個人的には変更の2点目、『ベクトル空間』のサポートも嬉しく思っています。
当時、編入対策の最初に解いた編入過去問、大問1がベクトル空間についての問題でした。さっぱり知らない&わからない問題だったので、先生に相談に行った覚えがあります・・・。(当時テキストとして指定されていた『高専の数学』シリーズのテキストではあまり触れられない話題でした。突然、問題集には基礎になる公式と編入問題が載っている、盲点または鬼門と言える単元かも…!?)
第3版でそれがサポートされているというのは、ちょっと羨ましいですね。

まるわかり!大学編入―はじめての大学編入〈13~14年度版〉

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